2020年月報2月号巻頭言「すべては御言葉から」吉岡恵生

「どうぞお話しください。僕は聞いております。」(サムエル記上3章10節)

1月より、新たな思いで「日語部バイスタ(バイブルスタディ)」を始めました。これから毎月第3金曜日の午後6時半に行っていきます。第1回目には5名の方々が参加され、参加者からは「楽しかった」「改めて御言葉と向き合えた」という嬉しい感想をいただきました。

この「バイスタ」は、これまでの「聖書研究」とは少し違います。これまでの聖書研究は、牧師が1時間一方的に話して終わることが多くありました。それは言わば、「牧師が教える」という時間であったわけです。しかし新たなバイスタは、牧師はその日に向き合う聖書の背景のみ最初の10分ほど解説し、その後参加者一人一人が御言葉と向き合い、分からないことや気づいたことなどをシェアし、最後には一人一人が神様からの語りかけを聞く時間を持ちます。まさに、旧約聖書の預言者サムエルが「どうぞお話しください。僕は聞いております」と神に問いかけたように、参加者一人一人はバイスタの時間を通して、一人一人に語りかけられる神の御言葉に耳を傾けるのです。

興味深いことは、同じ聖書箇所と向き合っても、一人一人感じ方も違うし、与えられるメッセージも違うということです。そしてその異なるものを分かち合う時、聖書の御言葉をより深く味わうことができていることを実感するのです。神様が、このバイスタに今まさに、生きて働いておられる。参加者一人一人が置かれた状況や、抱える課題をすべてご存知の神様が、今一人一人に語りかけてくださっている。そんなことを感じる時間となりました。

いよいよ私の任期もあと一ヶ月となりました。これまで5年間、私は「とにかく楽しいことをしよう。そうすれば人は集まる」と皆さんに語りかけ、皆さんと共に様々なアウトリーチプログラムを立ち上げて来ました。しかし5年の時を経て今思うことは。やはり私たちには御言葉が必要だということです。どんなに楽しいことを始めても、そこに御言葉がなければ、また御言葉に導かれ、励まされる信仰がなければ続けることはできません。

ぜひ皆さんも、日語部バイスタにお越しください。礼拝とはまた違った、御言葉を受け取る素晴らしい時間がそこに備えられています。

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