2016年月報6月号巻頭言「祈りは聖霊を呼び起こす」
一同が一つになって集まっていると…一同は聖霊に満たされ、霊が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話し出した。(使徒言行録2章1~4節)
熊本地震発生から1カ月が経過しました。今も余震が続き、日常を奪われている人々が大勢いることを思います。神が被災者一人ひとりと共にあり、この苦難の時を支えてくださるようにと祈ります。 被災地において、震災直後に止まっていた水やガスなどのライフラインはほぼ復旧しているとのことですが、彼らの心の復旧にはまだまだ時間がかかります。特に子どもたちに対してはこれから様々な長期的ケアが必要になってきます。直近の調査では、熊本市立の小中学校の生徒全体のうち、2143人が、心のケアが必要であると回答をしたとのことです。
このような状況の中で私たちが思うことは、「私たちには何ができるだろうか?」ということです。その一つとして私たちは、5月22日に熊本地震被災地・被災者支援コンサートを行いました。その報告は別のページで詳細になされていますが、私たちはこうした目に見えるアクションに加えて、やはり祈り続けることを忘れずにいたいと思います。
ペンテコステのあの日、イエスとの別れを悲しみ力を失っていた弟子たちが一つに集まり祈っていると、そこに神の力である聖霊が注がれました。祈りは聖霊を呼び起こすのです。そして、その聖霊を受けた弟子たちは、悲しみのどん底から再び希望を見出して、力を受け、新たな思いで歩き出しました。
私たちが被災地の人々を思って祈る時、その祈りは必ずや聖霊の力を呼び起こします。そして、聖霊が被災地の人々に降り注ぐ時、彼らはまた希望を見出して歩き出すことができるようになるはずです。その道のりは長いものかもしれません。しかし、私たちはこのことを信じて、祈りを重ねていくのです。