2019年月報6月号巻頭言「会衆派の教会として」

「賜物にはいろいろありますが、それをお与えになるのは同じ霊です」。(コリントの信徒への手紙一12章4節)

キリスト教には、プロテスタントやカトリック、正教会や聖公会など色々な教派があります。シカモア教会はそのうちのプロテスタントになるのですが、プロテスタントはそこからさらに色々な教派に分かれています。会衆派、長老派、メソジスト派、フリーメソジスト派、バプテスト派、ホーリネス派などを筆頭に、その数は100以上にもなると言われています。それぞれ神学理解や信仰表現、礼拝形式などにおいて違いがあるのですが、もちろん、これらすべては違いがあってもイエス・キリストに結ばれる一つの教会です。お互い、信頼し合い、尊重し合って共に歩んでいくことが大切です。

ところで、シカモア教会はプロテスタントのどの教派に属するのでしょうか。正解は、会衆派です。会衆派のルーツは、16世紀に英国からアメリカへと渡ってきたピューリタンに遡ります。ピューリタンは、当時の英国国教会の国王が統制する信仰のあり方に反発し、純粋に信仰の自由を求めて新たな地を求めた人々でした。

会衆派という言葉が象徴するように、その最も大きな特徴は、教会運営を会衆主導で行うというスタンスにあります。他の教派では、牧師や一部のリーダー的な信徒が教会運営を取り仕切ることがありますが、会衆派はあらゆる事柄を、会衆、すなわち教会に集う皆で共に考え、担っていくことを大切にするのです。

今、改めて会衆派の特徴を覚えつつ、この月報のあり方も問い直しました。これまで、私が編集を一手に担ってきましたが、今月からロペズ果菜姉、デイビス佳織姉、グレイ愛子姉を月報編集委員として立て、賜物豊かな彼女たちにも、教会の情報発信の働きに加わっていただくことになりました。まさに、皆で作り上げていく、会衆派の月報を発行していきたいと願っています。新たな日語部月報を、どうぞお楽しみに。

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